クラコン予選




県外への移動が制限されている中、鹿児島県内で受けられるコンクールということで、昨年も参加させていただいた日本クラシック音楽コンクール。

コンペの申し込みをするつもりで、すでに4曲弾けるようになっていた年長の生徒さん。
申し込みしようとしたら、既に締め切られていたとのことで、お兄ちゃんだけコンペ参加に。
本人は「どうして僕は出られないの!」ということになり、それならクラコンに切り替えては、とお勧めしました。

コンペの課題曲4曲はすでにある程度演奏できていたので、欲張って4曲弾いてしまいました(笑)
コンクールに出るのは初めてということもあり、1曲を深く深く追求できるかな?という不安もあり、それなら少し浅くなってもいいので4曲通して弾ききるという経験も有りだと思ったのです。

もちろん、1曲を深く追求できないとコンクールで結果はついてきません。止まらずに演奏できたら子供は満足してしまうのですが、それでは結果がでないのが、ピアノのコンクールです。
初回のコンクール参加で、それに気付けるお子さんは後で伸びてきます。
指導者や保護者がどれだけ言っても、やはり現実を本人が知ることが一番早いし、成長につながります。

コンクールというものは、みんな頑張って練習してくるもの
どれだけ、自分で深くこの曲を勉強して、表現しようと努力して、本番で表現しきれたか

この辺りがポイントかと思うのですが、小さいお子さんには難しいことですね。

話は戻りますが、4曲、それぞれの曲のイメージを持って弾くということは、かなり大変でした。
まず、途中で集中力が切れてミスが出る。
弾く順番を間違える。
全部、似たような曲になる…などなど。

そういえば、以前、A2級の入賞者コンサートに参加させていただいた時には予選で演奏した2曲と本選で演奏した1曲、合わせて3曲を弾かせてもらいました。
なので、今回4曲というのはかなり頑張りましたね。
しかも1回勝負だったので(笑)

初めてのコンクール、というより、初めての舞台とは思えないほど、しっかりと弾ききりました。
しかも今回、幼児は出入りを含めて演奏時間5分とのことで、足台設置をして演奏をして…4分30秒くらい。
わ~途中でミスったら、カットされちゃうなぁ、カットと言われ手幼稚園生で演奏ストップできるかなぁ、と色々不安な中演奏しました。
本番は、4曲それぞれの特色もしっかりと出せてて、すごく頑張った!と客席でビックリ。
ビデオ録画も可能だったので、良い思い出としても残すことができました。
でも、本人は金賞、銀賞などが無かったのが不満だったようです(笑)

もう一人、前の週にコンペ本選で優秀賞に入った生徒さんも参加されました。
コンペとは別の曲。
小学生のうちに、ベートーヴェンのソナタをと思い合う曲を探すものの、初期のソナタが全く合わず…
少し(かなり?)背伸びして24番「テレーゼ」を。名曲ですよね、本当に良い曲です。
言わずと知れた巨匠の演奏を。

ベートーヴェンのピアノソナタはピアノの「新約聖書」とも呼ばれる存在。
音楽の感性をあげてくれるのは、指導者ではなく大作曲家だなぁ、と最近しみじみと感じます。
私は、楽譜を読み解くためのヒントをあげることはできるけど、大作曲家からどこまで受け取れるかは、結局のところ生徒さんの器しだい。
音符だけを追いかけるのではなく、早い時期に楽譜をしっかり読み込んで、大作曲家が残した名曲の数々に触れる経験を増やしてほしい。
そう願っています。

このコンクールには、鹿児島大学に進学した元生徒さんが伴奏でも出演されていて、その演奏も聴くことができました。
ピアノ以外の楽器の演奏に癒された、素敵なコンクールでした。